ちいさな企業の補助金活用法(2)

補助金活用で失敗するケース

1)キャッシュがない

お金が足りないから補助金でまかないたい。少しでもお金がもらえれば助かる。これは当然だと思います。しかし、補助金はキャッシュアウトした金額の多くても2/3、通常は半分くらいしか受け取れません。

しかも、多くの場合は、支出が先です。次の図を見てください。この図は、私が担当している助成金(おおさか地域創造ファンド 地域支援事業助成金)のタイムスケジュールの一部です。

初年度場合は、助成金決定が7月中旬です。決定後に支払った費用が助成金の対象となります。そして、年度で区切りますから、支払の期限は3月31日。つまり、7月から3月の間に支払ったお金の半分が、5月中旬に振り込まれることを表しています。

キャッシュアウトとキャッシュインのサイクルは補助金制度によって異なりますが、先にキャッシュアウトするのが一般的です。ですから、費用を一旦は全額負担しなければなりません。これが、ちいさな企業にとっては厳しいです。

補助金を応募する段階では、新規事業の夢を膨らませて、積極的に投資しようと考えていたとしても、何かの影響で本業が不振となると、たちまちキャッシュが厳しくなって、新しいビジネスへの投資どころではなくなったりします。

それでも新規事業に取り組むために、できるだけお金をかけずに、例えば知り合いの会社に無料でお願いしたりして、安くあげようとします。当然です。

しかし、補助金は使ったお金をベースに支給されますので、安くあげればその分だけ支給される補助金も少なくなります。

こうした結果、300万円の補助が決定していたとしても、実際に使った費用が30万円、補助金はその半額の15万円、というような例が、たくさんあります。

応募する補助金の額は、自社のキャッシュフローをよく考えて決めましょう。何も考えずに、「取り敢えず上限いっぱいまで申請する」これが最も失敗が多いパターンです。また、こうした場合、補助対象となる費用の積算がずさんな場合が多く、選定に落ちやすいです。

キャッシュがない、つまり営業利益が赤字のような場合は、新規事業に取り組む前に、まず固定費削減に取り組むべきです。