2009年7月22日、烏鎮の黒い太陽
日食当日、夜から降り続いていた雨は、朝にはいったん上がっていました。旅行社が主催する「日食の見方」の講習会に参加しましたが、この日は一日雨模様との予報。参加者の間には、皆既日食を見ることができるのだろうかという失望と不安が広がっていました。
講習会を終えると、前日に決めておいた観測場所へ移動し、雨が降ったりやんだりするなかで、日食が始まるのを待ちました。


烏鎮での日食は、午前8時22分の第1接触から始まりました。午前9時34分に第2接触を迎えて皆既となり、午前9時40分の第3接触まで、5分50.7秒にわたって皆既日食が続きました。その後、午前10時59分の第4接触で、今回の日食が終わりました。
皆既の時間には、幸い雨はやんでいました。しかし、空一面を覆う雲が晴れることはなく、月に隠された黒い太陽を、雲間から見ることになりました。それでも、薄雲を通して、コロナに包まれた太陽の姿を確認することができました。
驚いたのは、皆既に入った瞬間の暗さでした。厚い雲の影響もあったのでしょう。周囲は夜のような暗闇に包まれました。1991年にメキシコで観測した皆既日食では、皆既中も水平線付近が夕焼けのように赤く染まっていたことが印象に残っています。しかし烏鎮では、地平線付近まで暗く沈み、景色全体から光が消えたように感じられました。


皆既日食の前後を動画でも記録しました。厚い雲に覆われた空の下、周囲が急速に暗くなり、雲を通して黒い太陽が現れ、再び光が戻るまでの様子です。

日食観測を終えた後は、園内で開かれた食事会に参加しました。そして午後、私たちは次の目的地である黄山に向けて、烏鎮を出発しました。



